About Us えぽっくとは
代表メッセージGREETING
40年近く前になりますが、大学に通っていたころ、市街地から離れた障害者入所施設を退所して、札幌市内の民間アパートで暮らすことをはじめた重度障害のある方との出会いがありました。当時はどんなに重度であってもヘルパーさんの派遣は週に2~3時間程度で、多くの時間帯はボランティアが地域生活を支えていました。高度経済成長期が終わったもののゆるやかな経済成長が続き、バブル景気もあった頃でした。しかし、障害者の豊かな暮らしは後回しになっていて、障害者は人里離れた入所施設で暮らすか、家族がずっと介護するしか選択肢がありませんでした。
大学卒業後、小規模作業所に勤務していた時期がありました。小規模作業所は学校卒業後の通う場として重要な役割を担っていましたが、わずかな公的補助金で、利用者と家族そして職員が寄り添って生きていました。障害福祉制度と当事者・家族のおもいの間にあるギャップを痛感したものでした。「誰もが地域のなかで一市民としてふつうの暮らしができること」が目標でした。えぽっくの今も、この原点と共通しています。
えぽっくを立ち上げるきっかけになったのは、他の社会福祉法人に勤務していた2000年です。勤務先で、新規事業として在宅障害児者へのレスパイトサービスを始めました。公的な障害福祉制度にない法人独自の自主事業として、24時間何でも行うケアサービス事業でした。当事者やご家族とサービス内容について考えながら、必要なサービスをつくりあげていった時代でした。
その後、NPO法人を設立し、2005年10月には社会福祉法人えぽっくを設立しました。えぽっくは、2006年4月、南幌町行政や町民の皆さんのご理解・応援をいただき、町の旧独身寮を改修して20名の障害者通所事業と短期入所事業、ホームヘルプ事業を開始しました。南幌町で今も活動している事業所ハニカムです。「ちょっとしたスペース(部屋や家、建物)が1つあれば、障害者に対して、緊急の支援もお泊りも24時間いつでも何でも要望にこたえられる」との想いは、いまも変わっていません。
一方、時代はとまらずに大きく動き、次から次へと前へ進んでいます。「えぽっく」には、「時代」、特に「新しく画期的な時代・時期」「時代に区切りがつくほどの新しい物事が起こるさま」「時代を切り開く」という意味があります。えぽっくを設立してからの20年弱の間に、日本・世界で大きな社会変化が起こり、また大きな災害も多発しています。世界における日本の相対的地位も大きく変わりました。
多くの人が希望を見いだせない閉塞感のある社会状況のなか、障害福祉事業からはじまったえぽっくは、地域における社会福祉法人として、その役割も変化してきました。障害者支援だけでなく、高齢者支援、生活困窮者支援と活動領域を広げ、さらに地域の防犯活動、在留外国人支援、フードロス問題への対応、居住支援、中学生への学習支援等、その時代における社会や地域の課題にも積極的に取り組み、社会的困難や息苦しさをかかえる方々と向き合い行動しています。
しかし、制度の充実や事業所の増加は続いても、当事者やご家族の大変さや将来への不安は、えぽっく設立時の頃と大きくは変わっていないと感じます。新たな地域課題のニーズに積極的に取り組みつつ、一方で、私たちが取り組んでいる一つひとつの事業を変わり続けず取り組んでいくことも大切です。混沌とした世の中ではありますが、10年、20年、30年継続して支援をし続けること、利用者の皆さんのたった一度きりの人生を制度や社会のせいにして、見捨てることだけはしないよう、しっかりと寄り添っていきたいものです。
近年、職員採用における新卒者の割合は少なくなってきました。一方で多くの中途採用の職員が、障がいの有無や性別、国籍、年齢、たどってきた経歴に関係なく、それぞれの個性や経験、得意分野を生かしながら、力を発揮して活躍してくれています。これらをひとつの大きな支援の力にして、利用者の皆さんに最大限のサービスをこれからも提供していきます。利用者の皆さんとともに心から喜び、共感しあって、元気に前を向いて進んでいきます。コロナ禍の3年間、人と人とのふれあいや接点が大きく減りました。もう一度、原点に立ち返り、利用者の皆さんに「愛情」をもって接し、「気配り」や「ちょっと気にかける」ことを大切にしながら、どんなに社会的に困難な状況になろうと、利用者の皆さん、そして今の社会と向き合い、私たちに課せられた役割を果たしていきます。
理事長 松坂 優
法人概要CORPORATE PROFILE
沿 革HISTORY
障害者自立支援法による新体系移行により、通所事業を新体系に移行。 あらたにグループホーム業務の運営を開始する。
- グループホームオレンジ<共同生活介護・共同生活援助>(厚別区)
- グループホームハニー<共同生活介護・共同生活援助>(北広島市)
- グループホームソレイユ<共同生活介護・共同生活援助>(恵庭市)
これにより、3つの拠点事業所(ハニカム・ホホエム・ほこしあ)を中心にして、地域の障がい児者や高齢者、生活困窮者などに対して、社会福祉法人として、地域の複雑かつ困難な福祉課題の解決を制度の枠を超えて取り組む体制を整備する。
日本財団より青色防犯パトロール用専用車両の助成を受け、青色防犯パトロール車による防犯活動を実施する。
ぽると独自に相談者個々のニーズに沿った就労支援を展開するために、無料職業紹介事業の認可を受ける。
ともっと開設(男性7名、女性7名)。
これにより法人内のグループホームを一体型事業所として指定を受ける(定員35名)。
- 北広島市(ともっと男性7名・女性7名、きらっと男性5名)
- 南幌町(あっと男性6名、もっと男性6名)
- 恵庭市(ソレイユ男性4名)
ともっと(障がい者グループホーム)、てとる(訪問系サービス)並びにあざれあ(指定特定相談支援事業等)の機能を有する地域生活支援センターを開設し、幅広く地域生活支援を行う拠点として再編する。
室蘭市八丁平において、八丁平共生型センターはっちの業務を開始する。
- ろぐらん<生活介護>(20名)
- らんらん<居宅介護・重度訪問介護>
これにより地域生活支援センターの定員が49名(共同生活援助47名・短期入所2名)となる。
これにより、札幌市厚別区を中心とした相談支援事業を開始。
また、被虐待障がい者の地域生活支援調査研究事業についても札幌市と契約を交わし、事業開始となる。
地域生活支援センター内の共同生活住居のあっと・もっとを一つの共同生活援助事業所として事業を再編する。
- あっと(共同生活援助12名)
- 地域生活支援センター(共同生活援助58名・短期入所4名)